読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

某平の七転

八倒か八起か考えてみたくない?

【※ネタバレあり】ブレイブウィッチーズ ペテルブルグ大戦略感想

✴︎はじめに、当記事はアニメブレイブウィッチーズの7話と8話の間を描いたOVA上映ペテルブルグ大戦略の感想記事である。ネタバレとCP語りを自重しないので注意されたし。

f:id:continue0029:20170516203310j:image

✴︎完全な横道であるが上映前のアナウンスで劇場のお姉さんが男子トイレの説明だけして女子トイレの説明を省くくらいに客層が偏っていた事を報告する。その代わりに18時と云うそれなりに遅い時間に関わらず年齢層は非常に多様であった。

✴︎ストライクウィッチーズシリーズの稼ぎ頭と言えばエイラ(エイラ・イルマタル・ユーティライネン)とサーニャ(アレクサンドラ・ウラジミーロヴナ・リトヴャク)の二人、通称エイラーニャである。冒頭からエイラのベッドに潜り込むサーニャ、エイラが赤面しながら嬉しそうに「キョウダケダカンナー」 と言う、といったストライクウィッチーズ一期をリスペクトするような場面やセリフが意識的に配置されており、ファンをニヤリとさせる演出。まぁそもそもエイラの声優、大橋歩夕さんの技術的な成長によりかつてネタにされつつも愛された、全音カタカナのような台詞回しにはなっていないのだが。

✴︎そこへ我らがジョゼ丸(ジョーゼット・ルマール)がモップを片手に飛び込んでくる。どうやら年末の大掃除に並々ならぬ気合が入っているようだ。彼女は宿屋の娘で家事全般に一家言があるスーパー家政婦の一面も持ち合わせており、ニパ(ニッカ・エドワーディン・カタヤイネン)に言わせると「年末の大掃除の時は人が変わる」らしい。部屋を追い出されたエイラはサーニャを誘って街へ繰り出そうとするがラル隊長(グンドゥラ・ラル)とサーシャさん(アレクサンドラ・I・ポクルイーシキン)に呼び止められオラーシャ帝国側の戦況を聴取される羽目になってしまう。

✴︎次の日こそと奮起するエイラだが、サーニャをナンパしようとする伯爵(ヴァルトルート・クルピンスキー)からサーニャを守ろうとしたりスオムスのエースと云う立場から教鞭を執ったりしている内に(因みにAパートも終わりそうと云うこのタイミングで主人公、雁淵ひかりはようやく姿を見せた)またもや街へ行きそびれてしまう。この伯爵、可愛い女の子漁りを全く自重しない生粋のタラシである。501には居なかったタイプで、彼女が喋っているだけで大変面白いのが卑怯だ。

✴︎その次の日は遂に彼女の固有魔法である予知まで駆使して街へ行こうとするがノーマークだったモハさん(下原定子)が本性を発揮したためにまたもや妨害を喰らってしまう。彼女の本性に振り回された経験のある菅野直枝とロスマン先生(エディータ・ロスマン)こと小さい者コンビは物陰から覗いてため息をつくのであった。モハさんもまた扶桑人変態の系譜を受け継いでおり、小さくて可愛い物に対して興奮を抑える事が出来ない人なのだ。アニメではあまり暴走は見られなかったぶん暴発してしまったのであろう。

✴︎結局街へ行けないまま個性の濃すぎる502の面々に振り回されるだけ振り回されたエイラ。しかしサーニャは502のみんなに可愛がられ、楽しそうに笑っている。自分でサーニャの笑顔を引き出したいエイラは面白くない。厨房でモハさんとジョゼ丸に取り合いをされてじゃれあうサーニャ達を尻目にエイラはニパとサウナに向かう。サウナではエイラ、ニパの他に菅野とひかりがサトゥルヌス祭と年越しの祭りの違いを話していた。そこで乳ソムリエとしてここぞとばかりに全員の乳にその魔手を伸ばすなどして菅野にキレられるエイラ。宮藤に比して相当立派な物を持っているにも関わらず、エイラに揉みしだかれて「くすぐったかったぁ」で済ませるひかりの純朴ぶりが愛おしい。

✴︎年越しの祭りでは「花火を二人で見ると幸せになれる」と云う言い伝えがあるらしく、ニパはそんなロマンチックな部分が気に入っているようだ。それに対し菅野はなぜか両掌を頰に当てる乙女ちっくなポーズをしながら「二人でいられるだけで十分幸せだろう」と発言する。冒頭でベッドの下に隠していた小公女がジョゼに見つかるなど菅野の乙女推しは留まるところを知らない。それにしても戦火に焼かれる欧州勢と取り敢えず本土は無事の扶桑勢が二人でいる事の価値をどの辺りに置くか、と云う考え方の違いが見えてくるのが面白い。自分としては過酷な状況である欧州勢こそ「取り敢えず二人で居れさえすれば良い」と思うのかと考えたのだが、実際は逆で、それは過酷な状況だからこそ強い結びつきを求めているのかも知れないと愚考した。

✴︎さて、サーニャプロデュースのオラーシャ料理が並ぶ大晦日。ところで花火の打ち上げを直談判してきたエイラを一蹴したラル隊長の「無理だな」はかの有名な「ムリダナ」に対するリスペクトだったのだろうか…。とまれかくまれパーティを始める面々だが、そこは空気を読まない事に定評のあるネウロイさん。久々に警報が鳴り響く。発進します時空とは違うのだよ発進します時空とは。夜間視が可能なモハさん、夜間飛行の訓練を兼ねたひかり、その教育係であるロスマン先生、そして夜間戦闘の経験が豊富なエイラと言わずもがなナイトウィッチであるサーニャら5人が出撃し、ネウロイを迎撃する。フリーハマー二丁の大火力が防御特化の装甲を削り、予知を駆使したエイラのスナイプで哀れネウロイは爆発四散。まるで大晦日の花火のように舞い散る破片を見上げながらサーニャと手を絡めたエイラは、これからも彼女を守っていこうと決意を新たにするのであった。

✴︎この作品の主人公マジで誰だっけ…。内容的には殆どエイラーニャがメインのファンディスクであり、かつて上映されたカルスラ勢のサン・トロン、シャッキーニのエーゲ海、ペリーネ達ガリア組のアルンヘム、このOVAシリーズに続く第四弾と言われても違和感のない内容であった。サーニャはどんな媒体で出てきても可愛いと云う事と、二パイラがストライクウィッチーズ映像作品史上最も長く会話をしていた記念碑的作品と云う事、そしてハッセががっつり映像化されていた事辺りがこの作品の見どころであったであろう。

✴︎1200円の価値は十二分にある素晴らしい映画でありました。