某平の七転

八倒か八起か考えてみたくない?

ロクでなし魔術講師と禁忌教典の素晴しさ

✴︎ロクでなし魔術講師と禁忌教典(アカシックレコード)はTOKYO-MX等で放映しているファンタジア文庫発の深夜アニメである。

✴︎"ロクでなし"のグレン=レーダスが非常勤講師としてアルザーノ帝国魔術学院に赴任してくるところから物語が始まり、それはそれはロクでなしでまともに授業をしようともしないグレンにヒロイン、システィーナ=フィーベルは業を煮やして突っかかるのだ。そこから2人の関係性は始まっていくわけだが、まずこの作品の何が素晴らしいかと言うとこの制服のデザインf:id:continue0029:20170412134818g:image

である。内容的な話ではないのかって?視覚情報として真っ先に飛び込んでくるのだから仕方ないでしょう。礼服にもなる筈の制服の癖に超大胆なヘソ出しで、ガーターは何故か伸縮性ある素材。ぱっちんぱっちんしろと言わんばかりのぶっ飛び振りだ。涼宮ハルヒの憂鬱にてキョンが「この学校の制服、男子がブレザーで女子がセーラーなのは校長の趣味だと思っている」と述べているのを見てから奇抜な制服は全て校長の趣味だと思うようになった私だが、アルザーノ帝国魔術学院の校長はどんな趣味をしているのだろうか。

✴︎さて、ともあれ第1話にてこの作品の尖った部分が幾度か拝めた。まずはグレンが「遅刻だ」と叫びながらヒロインにダッシュで突っ込んでくる場面。押し倒しハプニングスケベ展開になってもおかしくはないシュチュエーションである。そこでシスティーナがとった行動は「迎撃」であった。迎撃したが故にハプニングが起こる、などといった展開には繋がない完膚なきまでの拒絶を見せ、グレンは哀れ噴水に沈められるのであった。噴水から上がったグレンはシスティーナ達から謝罪を引き出すやいなや勝ち誇りはじめる大人気ないロクでなさを見せつけるが、そこでもう1人のヒロイン、ルミア=ティンジェルに目をつけた。何やら彼女に見覚えがあるようで、ルミアに必要以上のちょっかいを出すグレンはシスティーナによって再び噴水に沈められ、美しい虹と天丼を見せたのであった。

✴︎少しコマが進み、グレンがこれでもかと言うほどのロクでなさを見せつけるのが講義のシーン。まともに授業を行わず自習自習自習。家の力で学校から追い出すと言う脅しが逆効果に終わって怒髪天を突くシスティーナはグレンに手袋を投げつけて決闘の申し込みを行なった。ここで殆どの視聴者が「ラノベアニメ1話特有の決闘だ!」と色めきたったことは想像に難くない。同時に「ここでグレンの特異性が明らかになりシスティーナが彼に一目置くか、そうでなくとも何かしら認める要素を見出すのだろう」とも思いましたね?私は思いました。しかしここからがこの作品の素晴らしいところであり、グレンは瞬殺され、その後見苦しくも三番勝負、五本勝負と小学生のような引き伸ばしを始めるのです。挙げ句の果てに決闘そのものをなかったことにしながら逃走してシスティーナやクラスの生徒に呆れ果てられる、とんでもない展開を見せてくれました。

✴︎アクロバティックな印象の強かった1話に対し、2話でようやく地に足のついた主人公的な強さを見せつけてくれるようになりますが、それでも色々と抜けておりそれが彼の魅力になっているのでしょう。

この春注目のアニメですね!

フレームアームズ・ガールと島田フミカネ

✴︎フレームアームズ・ガールとはコトブキヤが提供するガールズフィギュアコンバットとでも言うべきアニメーションだ。元々フレームアームズと呼ばれるプラキットのシリーズが存在し、フレームアームズ・ガールはそれの女性化と理解すると分かりやすいだろう。フレームアームズ・ガールは、女子高生あおとフレームアームズ・ガールと呼ばれるフィギュアサイズの喋って動く少女たちの日常を描いたアニメであり、現在最速で2話まで放送されている。

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✴︎さて、この作品のコンセプトデザインに関わっている島田フミカネと云うイラストレーターをご存知だろうか。

私が島田フミカネ氏の絵に初めて出会ったのは本格的に深夜アニメを見始めた2012年の事であった。ストライクウィッチーズ2である。優しい線と柔らかな色使い、そして大胆に描かれるミリタリ的要素。フミカネ氏の絵といったらこう云う物が多く、気がつくと私はそれに惚れていた。それからと言うもの氏が関わっている作品はよく見るようになったのだが、今回もその流れで見ている事になる。

 

✴︎氏が関わっている作品と言えばストライクウィッチーズシリーズの他にも例えばガールズ&パンツァーや艦これ、武装神姫などもそうである。特に武装神姫フレームアームズ・ガールとの共通点が多くあり、公式な関係性は存在しないものの、プラキットの互換性があるなどちょっとした繋がりがある。

✴︎さて、ここに挙げた作品の中で私はストライクウィッチーズシリーズとガールズ&パンツァーが好きなのだが、まずは手始めにストライクウィッチーズシリーズの話をしたいと思う。フレームアームズ・ガールは今期作品の新鮮な話題として話の枕に使ってしまったに過ぎないし、それは申し訳ないのでまた改めて話をしたい。

ストライクウィッチーズとは元々コンプティーク創刊号から島田フミカネ氏が関わっていた戦闘機の擬人化コラムに端を発する作品である。現在では戦闘機の擬人化ではなく第二次世界大戦中のエースパイロットの美少女化と云う形で作品は続いており、関連作品が既に三度TVアニメ化されている。それがストライクウィッチーズストライクウィッチーズ2ブレイブウィッチーズであり、ストライクウィッチーズは劇場版やOVAの劇場上映も行なっており大きなコンテンツとして確立している。ブレイブウィッチーズはまだTVアニメが1クール放送されただけなのでこれからに期待したい。

✴︎ストライクウィッチーズシリーズの主な内容としては、怪異に対抗できる魔力を持った10代女子がとにかく頑張る話で、昔から連綿と続く怪異との戦いの、1930年代から1940年代を切り取り第二次世界大戦をモチーフにして描いている。そこでは怪異という巨大な敵に対抗するために現実の世界大戦と異なり国同士が連帯して軍を組織しておりその一つがストライクウィッチーズの第501統合戦闘航空団ストライクウィッチーズであり、ブレイブウィッチーズの第502統合戦闘航空団ブレイブウィッチーズなのである。そこに所属する少女たちはストライカーと呼ばれる金属の箒を足に銃火器と言う名の魔法の杖を手に怪異と日夜戦うのだ。

私が深夜アニメにのめり込んだ一因の作品である。オススメだ。