某平の七転

八倒か八起か考えてみたくない?

今期視聴アニメの雑感

✴︎はじめに

ご無沙汰。さて、2017年夏期も大体のアニメが3話まで放送し終わったところであろうか。そこで今回は現在自分が視聴している2017年7月スタートのアニメ作品について各作品少しずつ雑感を語って行こうと思う。

 

✴︎今期視聴アニメ一覧

プリンセス・プリンシパル

・ナイツ&マジック

天使の3P!

・NEW GAME‼︎

徒然チルドレン

魔法陣グルグル

最遊記RELOAD BLAST

アクションヒロイン チアフルーツ

バチカン奇跡調査官

メイドインアビス

戦姫絶唱シンフォギアAXZ

Fate/Apocrypha

・活撃/刀剣乱舞

 

ここに通年作品や継続作品を含めた物が私の視聴スケジュールになるが、記事のコンセプトとはズレるので割愛

 

✴︎視聴アニメ雑感

プリンセス・プリンシパル

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19世紀の偽史ロンドンを舞台に、スチームパンクとスパイと嘘と女が絡み合う活劇アニメーション。アクションシーンの見応えは勿論、本音を隠した女たちの嘘が彩る関係性にも注目したい。美しく儚くしかし強かな彼女たちの行く先を楽しみにしている。今期最もオススメしたい作品のひとつ。

・ナイツ&マジック

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異世界に文字通り転生し、人生をやり直している元SEのロボットオタクがシルエットナイトなる巨大ロボットに出会い、その操縦士になるべく奮闘する話。柔軟な思考と莫大量のインプットによって次々と新たな技術を開発する主人公のビジュアルは銀髪のショタ。素晴らしいアニメだ。

天使の3P!

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ヒロインは前作のヒロインから一つ引いて小五ロリ。蒼山先生マズいですよ状態だが、これまた普通に熱血アニメーションなのだからわからないものだ。わかるけど。小学生が大人用の楽器をぶん回しあまつさえトリプルボーカルと云うファンタジックなバンドストーリーを楽しもう。

・NEW GAME‼︎

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芳文社が放つ大人気お仕事アニメーションの続編。前作で季節が一巡し再び春。主人公青葉もそれなりの仕事を任されるようになるなど一定の地位向上を見せるが同時に問題も立ちはだかる。成長した青葉たちがそれをどう切り崩すかが見どころだ。

徒然チルドレン

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奇矯なラブコメディ仕掛け人、若林稔弥による屈折ラブコメアンジャッシュ系と評されるそのスレ違い恋愛に悶々としよう。中には直球だったりアンジャッシュとは別方向にただではオチない展開もあったりと油断できないが見てて幸せにはなるゾ。原作ファンの私が保証する。

魔法陣グルグル(2017)

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魔法陣グルグルがアニメ化された頃、私は−2週間歳であり要はアニメを見ていないのだが2017バージョンを折角だし見てみるか、と視聴開始した。異様なテンポ感に可愛いヒロイン、そしてお約束を抑えた展開と見ていて楽しいアニメーションである。

最遊記RELOAD BLAST

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これまた初視聴のシリーズになる。前々から気になっていたのだが結局見ることなく今に至ってしまっていた。こちらも折角だしと見始めたら矢張り多くのファンを獲得していただけあって面白い。メイン声優のイケメン声に目を回しながら見る羽目になっているぞ。

アクションヒロイン チアフルーツ

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混沌である。深淵である。カオスでありアビスである。神が世界を作りたもう前の水面に精霊が蠢いていた時代を感じる。いや、褒めているのだ。この作品が持つ膨大な可能性に感心しているのだ。要はご当地ヒーローショーを学生たちだけでどうにかやろうと云う話なのだが、作品のスパイスが独り立ちしてはしっちゃかめっちゃかにあちらこちらで破裂するのでツッコミが交通渋滞を起こして喉奥で蟠るすごい作品になっている。

バチカン奇跡調査官

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神の御業とされる奇跡を調査、解析し、その奇跡が本当に天上からもたらされた物なのか、それとも人為的な物なのかを調査する組織に所属するバディを描いたアニメーション。明確な役割分担とその他様々な意味で支え合う有能な青年2人の活躍をいつまでも見ていたいアニメだ。

メイドインアビスf:id:continue0029:20170724214258j:image

このクールの大本命。アビスの秘密を解き明かさんとする12歳の少女が相棒を得て厳しい世界へと身を踊らせる冒険譚である。執念を感じる背景美術と血が湧き立つ様な劇伴、それを背に所狭しと画面の中をあっちこっちする活き活きとしたキャラクター。生命の躍動とそれをいともたやすく断ち切る深淵の恐怖が画面からビリビリ伝わってくる怪傑作。超オススメ。

戦姫絶唱シンフォギアAXZ

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シンフォギアシリーズ第四期。どんだけイグナイトすれば気がすむのかわからないが五期も決定している。何を言ってるかわからねーと思うが四期決定と同時に発表された。前作の切り札が簡単にメタられてる現状。無理を通して道理を蹴っ飛ばすを地で行くシンフォギアがどうなるのか楽しみである。

Fate/Apocrypha

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Fateシリーズのスピンオフ的作品。7騎対7騎が激突する聖杯大戦を描いたアクションムービー。今回の聖杯戦争は可愛いサーヴァントが多くて困るぜ。Apocryphaは未プレイなので(と云うかFate系のゲームで触れたことがあるのはスマホゲーのFGOだけだ)展開は知らない。あぁ全く、楽しみだ。

・活撃/刀剣乱舞

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大体セイバー聖杯戦争ことufoによるシリアスっぽい刀剣乱舞。息を呑むような美しい描写に何度もため息をつかされる。まるでそこにある空気までもを描き込もうとするような執念を感じる作画は緊迫感と高揚感を否応がなしに伝えてくるため、めちゃくちゃ楽しい代わりに結構疲れる。粟田口もっと出て。

✴︎おわりに

まだ見れていない作品もあるが追いつき次第追加していきたい。因みに主は未だにけものフレンズロスを引きずっています。何か発表あったらしいけど公式が動くまで静観静観

おしまい

【ジャンプ】横田先生の新連載「シューダン!」1話が強かった話

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✴︎はじめに

2017年28号、つまりは今週号から連載開始した横田卓馬先生の「シューダン!」が1話からとてつもなく素晴らしかった。最近のジャンプは6in時にDr.STONEの1話が大いに話題になった事が記憶に新しいが、個人的にはそれに匹敵する面白さだったと思う。

 

✴︎サッカーだぞ

ジャンプ漫画に於いてサッカーは鬼門であるのはジャンプ読者ならご存知だろう。キャプテン翼と云う先人の影が強すぎるのかなんなのかジャンプで始まったサッカー漫画は基本的に光る事なく消えて行ってしまうのだ。例外的に一部の読者にめちゃくちゃな爪痕を残して去っていく作品もあるが、基本的には短命だ。

しかしシューダン!の1話はそのジンクスを打ち破ってくれるのではと強い期待を寄せてしまうほどに読んでいて楽しかったのだ。あとヒロインが可愛い。

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重要である。

 

✴︎圧倒的なテンポ

今週のジャンプを読んだ多くの人が既に言及しているがシューダン!は色々な面でのテンポが異常にいい。まず主人公と他のキャラが知り合いなため、キャラ紹介を自然な掛け合いですませている。そして初対面のヒロインも紅白戦に参加する事によってその性質が説明的にならないように明かされている。それに引っ張られるように他のキャラもするすると説明されていく。そもそも紅白戦に突入するまでに様々なイベントをこなす作品もある事を考えると相当早いテンポである。そしてやっぱりヒロインが可愛い。

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重要なのだ。

 

✴︎唸らせられる年齢設定

主人公たちの年齢は小学校六年生である。これがリトルリーグではなく中学の部活だったらヒロインは主人公と同じバトルフィールドには立てなかったであろう。女子サッカーの部員かマネージャーか、と言ったところだ。しかしリトルリーグでの男女混合可なサッカーとする事で横田先生の前作、「背すじをピンと!」と同じく主人公とヒロインを同じ場所に立たせる事に成功しているのだ。あと単純に僕が小6女子最高ってなるのもある。疑り深い人たちは「ヒロイン、七瀬晶は男の娘なのでは?」と疑心暗鬼になっていたがこれはサッカーは男がやるものと云う古いジェンダー観によって貼られるラベリングであろうし、そう願いたい(かく云う自分も登場シーンを見て相当疑ってたし結果どちらに転ぶにせよ勝手なジェンダー観に縛られたのは反省しなくてはならない)。七瀬晶ちゃんは女の子である。可愛いし。

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重要よね。あと左下の「ッ…」ってコマ、発育し始めの胸にボールが当たるのが痛いからって考察してた人を見かけたよ。なるほどね。

 

✴︎期待の漫画

来週は隣に引っ越して来た描写のあった七瀬晶ちゃんの主人公宅訪問イベントらしい。

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大爆発させようじゃないか思春期!!!

【※ネタバレあり】ブレイブウィッチーズ ペテルブルグ大戦略感想

✴︎はじめに、当記事はアニメブレイブウィッチーズの7話と8話の間を描いたOVA上映ペテルブルグ大戦略の感想記事である。ネタバレとCP語りを自重しないので注意されたし。

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✴︎完全な横道であるが上映前のアナウンスで劇場のお姉さんが男子トイレの説明だけして女子トイレの説明を省くくらいに客層が偏っていた事を報告する。その代わりに18時と云うそれなりに遅い時間に関わらず年齢層は非常に多様であった。

✴︎ストライクウィッチーズシリーズの稼ぎ頭と言えばエイラ(エイラ・イルマタル・ユーティライネン)とサーニャ(アレクサンドラ・ウラジミーロヴナ・リトヴャク)の二人、通称エイラーニャである。冒頭からエイラのベッドに潜り込むサーニャ、エイラが赤面しながら嬉しそうに「キョウダケダカンナー」 と言う、といったストライクウィッチーズ一期をリスペクトするような場面やセリフが意識的に配置されており、ファンをニヤリとさせる演出。まぁそもそもエイラの声優、大橋歩夕さんの技術的な成長によりかつてネタにされつつも愛された、全音カタカナのような台詞回しにはなっていないのだが。

✴︎そこへ我らがジョゼ丸(ジョーゼット・ルマール)がモップを片手に飛び込んでくる。どうやら年末の大掃除に並々ならぬ気合が入っているようだ。彼女は宿屋の娘で家事全般に一家言があるスーパー家政婦の一面も持ち合わせており、ニパ(ニッカ・エドワーディン・カタヤイネン)に言わせると「年末の大掃除の時は人が変わる」らしい。部屋を追い出されたエイラはサーニャを誘って街へ繰り出そうとするがラル隊長(グンドゥラ・ラル)とサーシャさん(アレクサンドラ・I・ポクルイーシキン)に呼び止められオラーシャ帝国側の戦況を聴取される羽目になってしまう。

✴︎次の日こそと奮起するエイラだが、サーニャをナンパしようとする伯爵(ヴァルトルート・クルピンスキー)からサーニャを守ろうとしたりスオムスのエースと云う立場から教鞭を執ったりしている内に(因みにAパートも終わりそうと云うこのタイミングで主人公、雁淵ひかりはようやく姿を見せた)またもや街へ行きそびれてしまう。この伯爵、可愛い女の子漁りを全く自重しない生粋のタラシである。501には居なかったタイプで、彼女が喋っているだけで大変面白いのが卑怯だ。

✴︎その次の日は遂に彼女の固有魔法である予知まで駆使して街へ行こうとするがノーマークだったモハさん(下原定子)が本性を発揮したためにまたもや妨害を喰らってしまう。彼女の本性に振り回された経験のある菅野直枝とロスマン先生(エディータ・ロスマン)こと小さい者コンビは物陰から覗いてため息をつくのであった。モハさんもまた扶桑人変態の系譜を受け継いでおり、小さくて可愛い物に対して興奮を抑える事が出来ない人なのだ。アニメではあまり暴走は見られなかったぶん暴発してしまったのであろう。

✴︎結局街へ行けないまま個性の濃すぎる502の面々に振り回されるだけ振り回されたエイラ。しかしサーニャは502のみんなに可愛がられ、楽しそうに笑っている。自分でサーニャの笑顔を引き出したいエイラは面白くない。厨房でモハさんとジョゼ丸に取り合いをされてじゃれあうサーニャ達を尻目にエイラはニパとサウナに向かう。サウナではエイラ、ニパの他に菅野とひかりがサトゥルヌス祭と年越しの祭りの違いを話していた。そこで乳ソムリエとしてここぞとばかりに全員の乳にその魔手を伸ばすなどして菅野にキレられるエイラ。宮藤に比して相当立派な物を持っているにも関わらず、エイラに揉みしだかれて「くすぐったかったぁ」で済ませるひかりの純朴ぶりが愛おしい。

✴︎年越しの祭りでは「花火を二人で見ると幸せになれる」と云う言い伝えがあるらしく、ニパはそんなロマンチックな部分が気に入っているようだ。それに対し菅野はなぜか両掌を頰に当てる乙女ちっくなポーズをしながら「二人でいられるだけで十分幸せだろう」と発言する。冒頭でベッドの下に隠していた小公女がジョゼに見つかるなど菅野の乙女推しは留まるところを知らない。それにしても戦火に焼かれる欧州勢と取り敢えず本土は無事の扶桑勢が二人でいる事の価値をどの辺りに置くか、と云う考え方の違いが見えてくるのが面白い。自分としては過酷な状況である欧州勢こそ「取り敢えず二人で居れさえすれば良い」と思うのかと考えたのだが、実際は逆で、それは過酷な状況だからこそ強い結びつきを求めているのかも知れないと愚考した。

✴︎さて、サーニャプロデュースのオラーシャ料理が並ぶ大晦日。ところで花火の打ち上げを直談判してきたエイラを一蹴したラル隊長の「無理だな」はかの有名な「ムリダナ」に対するリスペクトだったのだろうか…。とまれかくまれパーティを始める面々だが、そこは空気を読まない事に定評のあるネウロイさん。久々に警報が鳴り響く。発進します時空とは違うのだよ発進します時空とは。夜間視が可能なモハさん、夜間飛行の訓練を兼ねたひかり、その教育係であるロスマン先生、そして夜間戦闘の経験が豊富なエイラと言わずもがなナイトウィッチであるサーニャら5人が出撃し、ネウロイを迎撃する。フリーハマー二丁の大火力が防御特化の装甲を削り、予知を駆使したエイラのスナイプで哀れネウロイは爆発四散。まるで大晦日の花火のように舞い散る破片を見上げながらサーニャと手を絡めたエイラは、これからも彼女を守っていこうと決意を新たにするのであった。

✴︎この作品の主人公マジで誰だっけ…。内容的には殆どエイラーニャがメインのファンディスクであり、かつて上映されたカルスラ勢のサン・トロン、シャッキーニのエーゲ海、ペリーネ達ガリア組のアルンヘム、このOVAシリーズに続く第四弾と言われても違和感のない内容であった。サーニャはどんな媒体で出てきても可愛いと云う事と、二パイラがストライクウィッチーズ映像作品史上最も長く会話をしていた記念碑的作品と云う事、そしてハッセががっつり映像化されていた事辺りがこの作品の見どころであったであろう。

✴︎1200円の価値は十二分にある素晴らしい映画でありました。

【すかすか】終末なにしていますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?の良質な男女カプのお話【※カップリング語り注意】

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✴︎終末なにしていますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?が面白い

終末なにしていますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?(以下公式推奨略称すかすか表記)と云う今期アニメをご存知だろうか。

まず目を引かれるのはこの妙に長いタイトルだ。「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」等に代表される「〜件について」「〜なのだが」「〜⁉︎」的な自己完結型のタイトルとは別種の、全文に渡って問いかけのみの中々珍しい長文タイトルである。週末ではなく終末。救ってもらっていいですか?と云う最後の問いかけと合わせて儚げな雰囲気を感じる。事実この作品は人間族最後の生き残りと使い捨て妖精兵が遠い未来の空の上で出会う物語なのだ。

獣と呼ばれる正体不明の厄災によって滅ぼされた地上で、石化したまま500年の時を経て復活を果たした主人公、ヴィレム・クメシュは人間族最後の生き残り。滅びを逃れた種族たちが空へと上がった世界で無気力に過ごしていた。そんなある時友人、グリックに勧められた兵器管理の仕事でヴィレムは本作のヒロインである妖精兵、クトリ・ノタ・セニオリスと出会う。遺跡兵器(ダグウェポン)と呼ばれる武装を用いて獣と戦い、自爆する事で相討ちに持ち込む事を求められる妖精兵クトリに、ヴィレムは死以外の違う道を提示する。そこからヴィレムとクトリの本格的な関係性が始まったのだ。

✴︎私の好きなノマカプのお話

好きなノマカプ、と一口に申してもそれはもう様々なパターンがあるが、その内の一つが精神的年の差カプである。精神的、と書いたのは年の差カプとはJK×アラフィフなどと言った肉体的に大きな隔たりのある組み合わせを想起させるからであり、精神的年の差とは実際はやたらめったら歳が離れてる訳ではないけれど、経験やそれに基づく人生観が醸成されている男性と優秀だけれど精神的に未熟な面もある女性、と言ったような組み合わせだと思ってもらえるとありがたい。加えるファクターとして、タイミングや条件でずっと有能だった男性が精神的に揺らいだり、どうしようもなくなった瞬間に、今まで彼に助けられていた女性がその男性を包み込んでくれるシーンがあるとなお良い(なんの主張だよ)。

✴︎ヴィレムとクトリの関係性

さて、ヴィレムとクトリは取り敢えず前半部分のその条件には当てはまる組み合わせである。

クトリは彼女に自爆特攻以外の道を指し示したヴィレムに対し、過去に散っていった先輩たちの志を穢すようだと反発を感じつつもどうしようもなく惹かれて行く。ヴィレムもまた、彼のかつての家族をクトリに重ねながら彼女自身に対し複雑な愛情を抱きつつある。先週放送された4話、そして今週放送された5話では、ヴィレムが自身の手の届かない所に行ってしまうと感じ、涙ながらにヴィレム縋り付くクトリと、クトリがかつて自爆を命ぜられた戦場から帰ってこない事に心乱され、防衛戦が失敗したと報告されると絶望してへたり込むヴィレムを見る事が出来る。普段は割と無気力そうだったり軽薄そうにも見えるヴィレムがクトリを喪ったかも知れない、と考えた時に普段の彼からは想像も出来ないくらいに狼狽し、精神的に弱いところを見せる。又、ヴィレムに対し普段はそこまで素直な面を見せようとしないクトリがヴィレムがもしかすると手の届かない所へ行ってしまうかも知れないと感じ、涙を隠さずに想いを告げる。互いが互いを想い合っているのにも関わらず状況が暖かな関係性を育む暇さえ与えてくれない。この世界は痛みに満ちている。どうかこの2人が行く末が、光と優しさに溢れん事を…。 

✴︎終わりに

すかすかは未来ファンタジーと云う辺りのジャンルであろうか。今の所メイン3人がミドルティーンの少女、そしてその周囲にはわらわらとローティーンの少女たちがいる。皆黄金妖精(レプラカーン)と呼ばれる妖精種なのだが身体的特徴は人間とそうは変わらない。幼女組にも見せ場があるので、可愛らしい少女を見たい人にもお勧めである。

今期視聴アニメ雑感

✴︎はじめに

さて、2017年春期も大体のアニメが3話まで放送し終わったところであろうか。そこで今回は現在自分が視聴している2017年4月スタートのアニメ作品について各作品少しずつ雑感を語って行こうと思う。

※6月2日、10話前後までの雑感を追記

追記部分は▶︎印の後から

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✴︎今期視聴アニメ一覧

ID-0

アリスと蔵六

つぐもも

ゼロから始める魔法の書

フレームアームズ・ガール

ロクでなし魔術講師と禁忌教典

・終末なにしていますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?

武装少女マキャヴェリズム

クロックワーク・プラネット

正解するカド

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝ソード・オラトリア

ひなこのーと

エロマンガ先生

僕のヒーローアカデミア2期

進撃の巨人season2

GRANBLUE FANTASY The Animation

ここに継続や通年のアニメ作品を追加した物が私のアニメ作品視聴生活のスケジュールになるが、当記事のコンセプトとはずれるので割愛させていただく。

✴︎各作品雑感

ID-0

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ID-0谷口悟朗監督とサンジゲンがタッグを組んだオリジナルSFアニメーション。意識を転送して遠隔操作するアイマシンと呼ばれる機械によって宇宙開発が安全に行われるようになった時代。アイマシンに精神を完全移植した「エバートランサー」達が運営するエスカベイト社の船に拾われた主人公が、社の主目的である希少鉱石の掘削業務をこなしながら人間というものの再定義に踏み込んで行くお話である。恐らく。主人公マヤと社長の娘クレアの生身コンビの関係性が微笑ましく、ロボットSF作品としても相当丁寧に作られていると感じている。それにOPが最高にカッコいいのだ。▶︎イドの過去に迫ることが主軸となっている現在。細かい謎は増えているものの世界を包み込む大きな謎の全貌は未だ見えてこない。しかし生身コンビが相変わらず可愛いのでそれを見ているだけでも幸せだ。

アリスと蔵六

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アリスの夢と呼ばれる特殊能力を持つ少女紗名と花屋を営む頑固老人蔵六が邂逅するところから物語が始まる、ボーイミーツガールならぬロリミーツジジイの今作品。大人達からは無機質な物、悪意あるもの、欲に満ちたもの、などの感情しか向けられた事がなく、世間知らずでそれゆえ尊大な紗名に「曲がった事が大嫌い」と公言して憚らない蔵六は真正面から向かい合って行く。2人の人間が周囲を巻き込みつつ情動を絡め合わせて幸せになって行く過程が堪らなく楽しい。▶︎素晴らしい。紗名が髪をばっさりとカットしたが、そのビジュアルの変化が本当に可愛らしくて満点をあげたい。ロングだったキャラがショートになった時に受け入れる事が難しい場合もあるが、紗名はグレンラガンのニア並みにショートが似合う女の子だ。新たな事件の火種が撒かれてヒキとなっていたが兎に角続きが気になっている。

つぐもも

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浜田よしかづ原作のお色気調伏アニメーション。帯の付喪神桐葉をパートナーとして主人公のかずやの活躍が描かれる。公式でも「非・日恥常物語」とアオられているように、ハレンチなシーンが非常に多い。しかも相当オープンなヤツ。原作からして20巻近く続いているので当然といえば当然なのかも知れないが、00年代の安心感を強く感じる素晴らしいアニメである。年若い少女に生理現象を弄られつつも普通に一緒に風呂に入っているような関係性に憧れるのであれば一見の価値ありな作品。▶︎すそはらいとして少しずつ成長するかずやとかずやを付かず離れず見守るヒロインたち。かずや本人が意識的に関係性を壊すまいと立ち回っている事もあり、お色気シーンは多くとも決定的な事柄に至らない丁寧な印象を受ける。

ゼロから始める魔法の書

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電撃文庫原作のラノベアニメである今作品は、剣と魔法の王道ファンタジーである。どう見ても少女にしか見えない優秀な魔法使いゼロと獣堕ちと呼ばれる獣の外見をした人である傭兵が出会い雇用契約を結ぶところから物語が動き出す。世界を破壊しかねない「ゼロの書」を求めて旅をする2人は、ゼロが傭兵の天然毛皮に転がって寝ていたり、傭兵がそれを半ば黙認していたりといちいち距離感が近い。一見雑なやりとりが関係性に深みをもたらしている描写がたまらない。▶︎13番の陰謀によって離れ離れになったゼロと傭兵。2話もすれば再開するかと思っていたが未だにする事なく逆に再開シーンへの期待が否応がなしに煽られる。楽しみだ。

フレームアームズ・ガール

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コトブキヤが提供するこのアニメは、フレームアームズ・ガールと呼ばれるインテリジェンスを有する人型のプラキット、モデル「轟雷」を世界で唯一起動できたせいで半ば強制的にテスターにされた普通の女子高生あおが主人公の物語である。轟雷が起動した事によりそこへ勝負を挑みにやってくるスティレット、バーゼラルド、マテリアル姉妹、迅雷(驚いた事に全員空で打ち込めた)が最終的にあおの家に居候になる、と云うリフレインする展開が安心感をもたらしてくれる。戦闘シーンも日常部分も地味にハイカロリーで満足度が高い。スティ子可愛いよスティ子。▶︎ひたすら腹筋に悪い作品だ。常にツッコミ待ちのような作劇をぶん回されるせいでたまにあるしっとりとした話ですら何か笑いをこみ上げさせて来るのだ。しかしそれでも最新話の夢はとても幸せな気持ちになれた。等身大のFAGと仲良く過ごしたいものである。

ロクでなし魔術講師と禁忌教典

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ド安定を誇るラノベ原作ファンタジー。先程のフレームアームズ・ガールもそうだが、この作品もまた以前単体記事に取り上げて語ったのでそう多くは紙幅を割きはしない。取り敢えずこの制服が素晴らしいです。ともあれ基本的に動機が「ロクでなし」な主人公グレンが自分を無条件で信頼してくれるようになったヒロインシスティの期待と熱意にあてられて努力をする、と云うテンプレートが完成しつあり安心感と安定感が◎である。▶︎ルミアさん攫われすぎである。原作を読んでいる人からすると相当ハイスピードらしいがアニメだけならその辺りも気にならずに楽しむ事が出来る。グレン先生のロクでなし要素はほぼほぼ何処かへ行ってしまったがシスティが可愛いので先生も頑張っているのだろう。きっとそうだ。

・終末なにしていますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?

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主人公というものは何かとオンリーワンな存在である事が多いが、なんとこの作品世界においては純粋な人間が主人公ヴィレムのみであり、ヒロインであるクトリも妖精兵と呼ばれるレプラコーンの少女なのだ。異族全体の敵である「獣」と戦いその命と引き換えに勝利を収める事を求められていたクトリは、ヴィレムに死以外の選択肢を提示され、先輩達の死を否定する道を示すヴィレムに反発を覚えながらも惹かれて行く。キスに興味津々だったり、雰囲気に流されておねだりした事を翌朝我に返って羞恥に悶えたり、「青いむっつり」と呼ばれる年頃なクトリが非常に可愛らしい作品だ。通底する世界観は重たく悲哀に満ちているが、登場人物達の遣り取りはとことん優しくて、そこが悲しくも暖かい。▶︎辛い。ただただ辛い。どうして彼女たちはこんな過酷な運命に翻弄されなくてはいけないのか。妖精兵が全員登場した今の段階で恐らくラストバトルを描いた1話アバンを見ると絶望が押し寄せて来るのでオススメである。

武装少女マキャヴェリズム

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これもまた単体記事で語ったのでそちらを参照頂きたいが、とまれかくまれめちゃくちゃに完成されたバトルラブコメが今作であると確信している。不良生徒を更生させるという名目で運営されている学園の武力トップが4話時点で既に2人、問題を起こしてこの学園に送り込まれた主人公に敗北した上に完全にデレているのだ。これを素晴らしいと言わずして何と言おうか。チョロインだらけのハーレム学園バトルが見たいならこの作品。自信を持ってオススメする。▶︎ついに女帝が動き出した。最年長の花酒蕨は天下五剣全員による粛清を目論んでいたらしいがさとり姫の抜け駆けにより各個撃破されるハメに。このアニメ、人死にまがいの事が起こるんですね…Aパートあんな全力でふざけてたのに…。

正解するカド

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気鋭の作家、野崎まど氏が脚本をつとめる東映アニメーションの3DCGアニメ。楽園追放を思い出して頂ければ東映アニメーションの3DCG技術の高さはわかるだろう。プリキュアのエンディングダンスでも良い。とにかくナチュラルなCG映像が非常に気持ちがいいのである。公務員のお仕事アニメでド派手なアクション映像など皆無にも関わらず信じられないほどワクワクするアニメなのでまずは見てもらいたい。現代日本における架空の命題に関する答えは「そう来るかーーー」と言った幸せな驚愕を何度となくもたらしてくれるであろう。徭沙羅花(24)ちゃんマジ可愛い。▶︎徭沙羅花ちゃん24歳のころころ変わる表情を愛でるアニメ。骨太なSFの今作だが異方の真意が未だに掴めなくてハラハラする。彼らの考えが理解できるのが最終話なのか、それとも別に結論が用意してあるのか、気になるところである。

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝ソード・オラトリア

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GA文庫ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」の作者本人によるスピンオフ作品が今作品。基本的に「剣姫」アイズ・ヴァレンシュタインに憧れるLv.3のエルフの少女、「千の妖精」レフィーヤ・ウィルディスの成長物語となっている。かつてアニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」を見て原作を収集し、レフィーヤに出会った自分は彼女に惚れていた。彼女が主人公であると言っても過言ではないこの外伝作品のアニメ化は個人的に狂喜案件である事を分かって欲しい。レフィーヤ可愛いよレフィーヤ。▶︎レフィーヤ可愛いよレフィーヤ。フィルヴィスさんとベートと云う取っつきにくい二人に挟まれて涙目のレフィーヤ可愛いよ。

ひなこのーと

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今期のきらら枠…に見せかけたキューン枠。主人公ひなこ達の下宿先の生活、喫茶店でのバイト、学校生活、演劇部(同好会)での活動、といった割と目まぐるしい要素をぎゅぎゅっと詰め込んだ宝箱のような作品。可愛いと可愛いを可愛いでコーティングしてぶん殴って来るような清々しい作風は見ていて好感が持てる。しかもきらら枠ではないので意外とお色気勝負に出て来る攻めの姿勢が強いのだ。主人公の性質もあり(人前に出るとカカシと化す)、物語はスロースタートだったけれども、確実に着実に進み始めているのは確かなので、これからも彼女達を見守っていきたい。▶︎確実に着実にステップアップを重ねていくひなこたち。きららっぽい見た目(重ねて言うがきららではない)で相変わらずの攻めたお色気勝負を繰り広げるあたり侮れない。エンドカードで何度ひっくり返った事か…。

エロマンガ先生

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の伏見つかさかんざきひろタッグが送る電撃文庫アニメ2枠目である。高校生ラノベ作家和泉マサムネが、引きこもりの義妹である和泉紗霧の正体が今まで自分の著作にすごくエロい絵を描いてくれていたエロマンガ先生だと知るところから2人の関係性に変化が生じて行く。原作既読者である私が推し推しに推すヒロインは山田エルフ先生である。紗霧も途轍もない可愛さを誇るのは無論の事だが、私はいじらしくて一途な女の子に弱いらしい(そこ負けヒロインの性質だとか言わない)。とにかく健気で家庭的な山田エルフ先生がアニメで可愛さ爆発する所を今か今かと待っているわけだ。さぁ世界の民よ、一億総山田エルフ党へ!!▶︎まだか!まだか!世界が山田エルフの素晴らしさに気づく瞬間はまだなのか!

僕のヒーローアカデミア2期

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主人公、緑谷出久が最高のヒーローになるための成長譚、何と驚く事にアニメではまだ4巻の内容を消化中である。原作の大ファンで1巻発売時からずっと集め続けている自分としてはこの最高レベルのアニメ化をありがたいと思うと同時に、ゆっくりでいいからいつまでもアニメも続くといいな、などと思ってしまう。2期4話も個性入り乱れての大乱戦がものすごく熱く激しくわかりやすく描かれていて素晴らしかったが、3話の麗日さんはとっても可愛らしかったですね。今後も麗日さんの個人的な見せ場があるので非常に楽しみにしている。▶︎麗日さんの見せ場、ありましたね…。私は泣きました。本当に素敵なアニメ化だった。スタッフの人にも佐倉さんにもありがとうと言いたい。

進撃の巨人season2

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マガジンのメガヒット作品の第2期。世界の現状を語り、エレンの動機を描き、基本的にバトルシーンが多かったseason1と違い、段々と世界の核心へと迫って行く話が増えて来るseason2。かと言って話がこじんまりするかと言えば全くそんな事はなく、常に何処から巨人が出現するかという緊張感は健在である。気鋭の制作会社、WITstudioが描くアクションシーンのクオリティは相変わらず鳥肌が立つほどで、改めてこの作品の熱量を確認している。まだ未見の人がいればseason2OPのサビ部分の映像だけでも確認してみる事をオススメする。▶︎ついに超大型巨人と鎧の巨人の正体が判明!!ええ!お前らやったんか!知ってたけど!!

GRANBLUE FANTASY The Animationf:id:continue0029:20170430231417p:image

株式会社Cygamesが送る色んな意味でド級の超王道ファンタジー。原作はソーシャルゲームのGRANBLUE FANTASYで、基本はゲームのシナリオを再構成した主人公グランとヒロインルリアの邂逅から始まるボーイミーツガールである。アニメ神撃のバハムートと同じく俗にソシャゲマネーと呼ばれる圧倒的資金にモノを言わせている映像美は溜息が出そうになるほどに圧巻であり、戦闘シーンのカメラワークや地面が崩壊する作画が途轍もなく気持ちが良い。個人的にはアニメーションにとって「気持ちが良い」事はとても大切な感覚で、それを覚えるこの作品もまた大切にしたいと思える。▶︎兎にも角にも王道こそが覇道であるみたいな堅実に堅実を積み重ねて翼にした感じの超王道ファンタジー…だが、遺跡回のはっちゃけ具合めちゃくちや好きでした。またやって。

✴︎おわりに

まだ見れていない作品も存在するが、追いついた場合は追加して行くつもりである。ここまで読んでいただきありがとうございました。それではまたどこかでお会いしましょう。

武装少女マキャヴェリズムとか云う最高のアニメ

✴︎武装少女マキャヴェリズムとは今年の4月からTOKYO-MX他で放送している月刊少年エース連載中の漫画を原作に持つアニメである。

今期一押しの一つである。どうか紹介させてほしい。

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✴︎舞台は私立愛地共生学園。共生とは名ばかりの、武装した少女たちによるMachiavellism(政治思想に基づいた反道徳的支配体制)がまかり通るとんでもない施設である。そこには問題を起こした少年たちが送り込まれ、天下五剣と呼ばれるこの学園の筆頭を始めとする武装少女による共生ならぬ矯正を受けることになるのだ。

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当代の天下五剣は小柄な躰に大振りの日本刀を持ち鬼面を被った鬼瓦輪、レイピアを操るフランス系亀鶴城メアリ、のんびりとした口調で一人マイペースを貫く眼目さとり、巨大なクマを引き連れた洋風ロリ花酒蕨、常に目を閉じている和風ロリ因幡月夜の五人である。

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加えて輪とメアリの二人がかりに勝利した天羽斬々が女帝と云う位置付けになっている。

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✴︎主人公、納村不動は自由と平穏を求める男子高生。40人を相手に大立ち回りを演じ、全員に重軽傷を負わせこの学園へ飛ばされてきた。男子が嫌いな鬼瓦輪の苛烈な矯正によって男女比率が極端に偏る13組に編入した不動は早速輪による矯正宣言を受け取るも逃走。そこから不動対輪の戦闘が始まる。

この作品は少なくとも3話まで見ている限り「戦って」「落とす」がコンセプトになっているように思える。鬼瓦輪も亀鶴城メアリも主人公に対し、負けた途端非常に「チョロく」なった。私個人としてはチョロいヒロインが大好きなので嬉しい限りではあるのだが。f:id:continue0029:20170424224517j:image

なんとも惚れ惚れするようなデレである。昨今のアニメでは所謂正統派な「ツンデレ」がメインヒロインに据えられる事が少なくなってきたように思える。亀鶴城メアリが今後どうなるかはわからないが、少なくともメインヒロインである鬼瓦輪は今後デレていく一方であろう(願望込み)。肉食系主人公には多少過激なヒロインが据えられていてもいい釣り合いが取れる。しかし昨今主流の草食系主人公には過激なヒロインでは釣り合いが取れないのだ。納村不動に関してはその限りではないものの、彼も昭和的なアグレッシブスケベ主人公の域には達していない。そんな主人公は最近ではイッセーさんくらいである。多分。

✴︎ともあれ武装女子と云う強引ながら単純すぎて有無を言わさせない設定、実在する武術を作中に取り入れた上の事細かな解説、技の名前をババンと打ち出す間違いなしの鉄板演出、そして可愛らしいヒロインを力の試し合いで屈服させる(語弊)ストーリーライン、そして少女たちそのものの秀逸すぎるデザイン…。ありとあらゆる要素がこちらの琴線をくすぐるのだ。

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✴︎3話の亀鶴城メアリとの戦い及びその後の顛末は本当に傑作であった。お互い頭を打っていたり血を流しすぎていたり正常な判断力が鈍っていると云う理由からとんでもない茶番を真剣勝負のように繰り広げるバカバカしさはメアリの魅力を引き出しつつ今後主人公に対する彼女の態度がどう変化しても違和感のないよう連結された素晴らしい落とし所だったように私は確信している。

今からでも遅くない。君もレッツマキャヴェリズム!

追記:4話に於いて亀鶴城メアリの現状が明らかになった。結論から言うと""全然ダメだった""。不動の側を離れようとせず輪と監視役を取り合い続ける毎日で、同じ五剣の花酒蕨に粛清を申し渡されるレベルでチョロかったのだ!!ワラビンピックと銘打たれた公開粛清の開幕後もプログラム1番の相撲を行うため、不動に褌を締めて貰った(ブルマを脱がさないとは花酒蕨も全くわかってないので負けた暁には全裸で褌を不動に全力で締められる刑に処されて欲しい)際、輪と比べて自分の扱いが妙にあっさりしてたのではないかと不動に詰め寄るなど完全にヒロインの顔になっており、不動が蕨の飼い熊と相撲している時など輪と一緒に解説キャラと化すなど完全に主人公サイドに落っこちて来ていた。本当に凄いぞこのアニメ…!

【※ネタバレあり】ソード・オラトリア8巻のあらすじと感想を書くよ

✴︎はじめに

今回はダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝ソード・オラトリア8巻のあらすじと感想記事になります

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最新巻までのネタバレを含むのでご注意下さい。最新巻のラストまでガンガン開示して語ります。キャラクターの生死に関する記述も行うので最新巻まで読んでない人はブラウザバック推奨ですネー

 

*目次

✴︎はじめに

✴︎ベート・ローガという男

✴︎ベート・ローガと「雑魚」

✴︎いたぁーっ‼︎ベート・ローガぁ!

✴︎ベート・ローガの過去

✴︎ベート・ローガとレナ・タリー

✴︎ベート・ローガの牙と傷

✴︎やっほー、ベート・ローガー

✴︎ベート・ローガぁー!だぁーい好きぃー‼︎

 

✴︎ベート・ローガという男

ベート・ローガは迷宮都市オラリオの最大派閥、ロキ・ファミリアに属するLV.6の第一級冒険者である。凶狼(ヴァナルガンド)の二つ名を持ち、LV.5時点で既にロキ・ファミリア最速の機動力を有していた最速蹴撃狼人(ウェアウルフ)。

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さて、私は初めてダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(以下ダンまち)に作品に触れた時からベート・ローガと云うキャラクターは割と好きだ。彼の一匹狼然とした考え方やスタンスは格好良く、その傲然とした自信に見合うだけの実力は持ち合わせているわけで、そんな彼の純粋な強さは大好きだったし、時折見られるアイズにかかると弱いんだなーって描写は可愛らしくて好ましかった。しかし彼は如何せん口が悪ければ態度も悪い。仲間が眉を顰めるほどに声高に弱者を罵り軽蔑する。ダンまち本編の1話でミノタウロスに襲われたベルを豊穣の女主人の酒席で散々バカにしていた事を覚えている人も多いだろう。

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彼のそんな露悪的なまでに粗暴な口調にはこちらも眉を顰めたくなる事がある。ただ、彼にも思うところがありながら、口をつくのはどうしても攻撃的な言葉なんじゃないか、と何となく思っていた読者もいるだろう。そう云う雰囲気は実際積み重ねられて来たからだ。ならば彼は何故そこまで弱者を突き放すのか。外伝8巻はついにその部分へと迫った物語である。

 

✴︎ベート・ローガと「雑魚」

ソード・オラトリア7巻の終盤ににおいて「闇派閥(イヴィルス)の残党」の連中に襲撃されたリーネ・アルシェ達。彼女達は通常の治癒が効かない「呪道具(カースウェポン)」による致命傷で今にも事切れようとしていた。リーネはアニメオラトリアにも名前付きで出ていた、おさげメガネの少女である。注意書きはしてあるので此処まで読んでいる原作未読者も居ないと思うけど一応アニメ組の人へ。

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この娘好きになったらアカンで。死ぬから。

さて、リーネを含むロキ・ファミリア二軍以下のメンバーの一部が敵の襲撃で死に、また死にゆく彼女らが嘆きを以って看取られているその瞬間にベートはどうしたか。彼は笑ったのだ。死者を、嘲笑ったのだ。そしてこう言った。

「ざまぁーねぇな。だから言っただろう、雑魚は足手纏いだってな。じゃあな。もう二度と俺の前に現れんじゃねーぞ。二度、巣穴から出てくんな」

とんでもない発言である。団員の死を嘆き悲しむ他の団員から敵意の篭った視線を一身に浴びながら、自分を思慕していたメガネの少女に、彼はそう言った。リーネの方に、その琥珀色の目を向けて。怒りからベートの頬を張ろうとしていたアイズはその目を見ると思わず動きを止めた。そして、ベートに恋い焦がれていた少女はその目を見ると安らかに笑って、満足げに…逝った。

ベートは何故そこまで弱者を嫌うのだろうか。そしてベートは死にゆくリーネにどんな表情を見せたのだろうか。気になるところではあるが、その詳細は物語の中でもこの記事でも一旦棚上げする。

その後、案の定ベートはファミリアの中でも孤立する。当然と言えば当然であるし、どの様な想いが内に潜んでようとも、口にした言葉は軽蔑と罵倒である。これは私も仕方ないと思う。普段から攻撃的な言動で恐れられている部分はあったが今回は決定的であった。ファミリア内の空気をひたすら悪くするベートはヒリュテ姉妹と激突したのを切っ掛けに団長であるフィンに「頭を冷やしてくるように」と暇を出され、挙げ句の果てに酒場で酒を入れて周囲に突っかかり続けるベートは心配してついて来てくれたアイズまで怒らせてしまう。「私は、ベートさんのそういうところが…嫌いです」と。

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半ば無自覚ながらアイズにある種の憧憬と思慕を抱くベートは酔いが一気に吹き飛ばされてがっくし項垂れる。

〇なんだこの可愛い生き物は。「やっちまったぁ…」て!「酒が入るといつもの癖が更に出やすくなりやがる」とか自己分析しないといて。可愛くて悶絶してしまう。

 

✴︎いたぁーっ‼︎ベート・ローガぁ!

酒場の前で悄然とするベートは唐突にその名を呼ばれ顔を上げる。そこにいたのは未成熟な四肢に扇情的な衣装を纏ったアマゾネスの少女だった。外伝6巻の顛末でベートが殴り飛ばした元イシュタル・ファミリアの少女、レナ・タリーと云う名の。

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彼女は「獣化」したベートの本気も本気の鉄拳を腹に食らって、あろう事か下腹辺りをキュンキュンさせ、それからと言うものベートをずっと探していたらしい。腹パンされて運命感じちゃう系電波少女がレナなのだ。相当キケンな自己紹介と告白(アマゾネスに限ればそれが割と通常営業ではあるのだが)を受け、最強◯✖️計画ばりの勢いで抱きつかれそうになったベートは反射的に反撃。相当容赦のない第一級冒険者の拳が、剥き出しで肉付きの薄い褐色の腹に命中する。水袋を叩いた様な音を出してくの字に吹き飛ぶ彼女に流石に慌てるベートだが、当の彼女は「ふっ…ふへっ、ふへへへへへへぇ…!お腹にいいのもらっちゃったよぉ…!これで二回目ぇ…!これ、絶対妊娠しちゃう…!」と口の端から唾液を零しつつ激しくトリップしていた。やべぇぞこのアマゾネス…。それを見たベートは(なんだコイツ腹パンされて悦がって妊娠しちゃうぅ〜なんて言い出すアマゾネスとかどこの朝◯先生の同人誌だよやべぇ)とロキ・ファミリア最速の面目躍如と言わんばかりに後退る。しかし相手は想い込んだら一直線のアマゾネス。しかも娼館経営も行なっていたイシュタル・ファミリアの本職だ。本拠に帰れないベートは言葉巧みに一宿一飯へと導かれ、彼女の隠れ家までご案内されてしまう。子作りしたいレナと絶対に関わり合いになりたくないベートの間でそれなりの攻防がありつつ、ベートはふと思いつく。ロキ・ファミリアはそもそも「闇の勢力の残党」が雌伏する「人造迷宮(クノッソス)」を攻略するために「Dの紋章が刻まれた鍵(ダイダロス・オーブ)」を探していたのだ。レナが所属していたイシュタル・ファミリアの主神イシュタルは闇の勢力の残党と協力関係にあるタナトス・ファミリアと繋がりがあり、鍵を持っている可能性がある。その事をレナに問いかけたベートは情報提供の交換条件としてダンジョンデートを持ちかけられてしまう。

〇それにしても羨ましい。お腹を殴られて不気味な笑い声をあげて喜んでいる様は確かに不気味かも知れないが、絵になれば相当エロスなはずである。私も腹パンされたがりのドМな褐色美少女に絡みつかれたい…。

ダンジョンデートの最中、LV2相当のレナをベートはいつも通り「雑魚」と嘲弄する。「そろそろ身の程を知って俺にはもう近づくな」と。するとレナはなんと「強くなったらベートの隣にいていいんだね?」とLV6到達宣言をぶち上げ始めベートの度肝を抜いた上に、彼女はベートが口にする「雑魚」は彼なりの激励であり優しさだと見抜き、ベートに面と向かってそう伝える。かつて同じ事を伝えてきたメガネでおさげのヒーラーがフラッシュバックしたベートは表情を歪めた。そうしている内にダンジョンデートの情報がヒリュテ姉妹まで上がってブチ切れられたり、あろう事かアイズに目撃され必死の逃走を図ったり、そしてレナから彼女が好きな花の名を聞いて「興味ねぇ」と斜を向いたりしながらその一日は終わっていった。…レナが好きな花はミオソティス。

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和名にすると勿忘草。花言葉は…「私を忘れないで」

〇…なんやねんこの死亡フラグ

 

✴︎ベート・ローガの過去

レナ・タリーとは闊達で爛漫で華奢で未成熟ながら成長途上の美しい肢体を持ち性に奔放で褐色肌で好意を隠そうともしない橙真珠の瞳を持つぶっちゃけベートの野郎羨まし死案件の超可愛い少女であるのだが(個人的見解。前々から、こんな雰囲気の少女は大好きなのだ)

弱者を、「自分より弱い女」を遠ざけたがるベートがレナの直球な思慕を受け入れる事はない。ここでベートの今の人格を形成した事柄が物語の中で語られる。

ベート・ローガは「牙」を持っている。獣人特有の鋭い犬歯とは別に、彼は頬に「牙」を持っている。かつて生まれ故郷を、狼人の一族を、父を、母を、妹を、そして将来を誓った幼馴染を蹂躙し、奪い去った邪竜に刻まれた傷跡に刺青を重ねた「牙」だ。故郷を喪い、迷宮都市オラリオに流れついたベートは獣人が多く所属するヴィーザル・ファミリアに腰を落ち着けた。元々狼人の一族の中で鍛え上げられていたベートはヴィーザル・ファミリアの中で頭角を現し、このファミリアをオラリオ有数のファミリアへと押し上げていった。そんな中、彼は彼に次いで実力のある少女に、喪った幼馴染の隣にも似た安らぎを見出す。愛情を交感させる関係になった彼女は、ベートの全てを奪った邪竜への復讐を思い留まらせようとするが、ベートは止まらなかった。傷だらけになりながら復讐を果たし、オラリオへと帰ったベートが見たものは、変わり果てたその少女の亡骸であった。少女達ファミリアの団員は、ベートがいない間にダンジョンへと潜り半壊した。実力者であった筈の少女は、死んだ。その時からベートはファミリアを抜け、1人で狂ったように戦い始めたのであった。

ベートが弱者を嫌うのは、どれだけ自分が頑張っても、必ず指の隙間から溢れていってしまうからであった。ベートがどんなに強くても、全ての力無き者を守ることなど出来ないからであった。ベートはそんな弱者が大嫌いだ。かつての自分を見ているようで、嫌いで嫌いで大嫌いだ。

「雑魚は」戦場に出てくるんじゃねぇ!身の程を弁えて巣穴に閉じこもってろ!吠えることも、出来ねェくせに!!

雑魚は、どんなに守りたくても勝手に死んでいく。自らの弱さを棚上げにしながら怨嗟と後悔の泣き声を上げて死んでいく。ベートはそれを守り切ることなど出来ない。だったら俺の前に現れるんじゃねぇ、とベートは、弱き者達に向かって、言の葉の刃を振るうのだ。それが、ベートが抱える弱者への思いと暴言の理由なのである。

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ある日、ベートはいつも通り酒場で誰かれ構わずに突っかかっていた。その時既に彼に勝てるような冒険者はそういない。しかしその日はオラリオ屈指のファミリア、ロキ・ファミリアが居合わせていたのだ。ベートはドワーフの大戦士、ガレス・ランドロックにボコボコにされた。

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何度立ち上がって殴りかかっても全く意に介さず床へと沈められる圧倒的な強者に出会った。その後スカウトをされたベートはロキ・ファミリアへと入団する。そして邂逅したのだ。彼の幼馴染と同じ髪を持ち、しかして幼馴染に無かった強さを持っている少女、アイズ・ヴァレンシュタインに。ベートが、守らなくても死ぬことなどない存在。ベートよりも強い稀有な女性。ベートは期待した。コイツなら、俺と並び立てるのではないかと。その期待はいつしか憧憬や思慕といった感情へと昇華され、今ではベートを唐突に揺さぶる正体不明の感情の源泉になっている。

〇将来を誓い合った幼馴染や一時とは言え交際関係にあった少女がいたにも関わらずアイズに関する感情にだけやたらと鈍感なベート。気づくのが怖いだけなのかも知れないが、もともとアイズに対して抱いていた感情の出発点が妹に向けるようなものだったからかも知れない。

それにしてもアイズとベートは関係性としてベートが16の年に復讐を果たした後根無し草になって、ロキ・ファミリアに拾われてから10歳のアイズが入団してくる、と云う時系列を描いているわけで。確実に6歳以上、場合によっては10歳近い年齢差がある事を考えると何かある種のインモラルな匂いを感じるぜ。

 

✴︎ベート・ローガとレナ・タリー

本筋の時系列ではタナトス・ファミリアと闇派閥の残党が暗殺者を雇い、元イシュタル・ファミリア所属のアマゾネス達を殺し始めた。イシュタルが持っていたDの紋章が刻まれた鍵の情報を他へ漏らされないようにするためである。レナも標的にされ、タナトス・ファミリアのヴァレッタ・グレーデ率いる集団にベートと共に襲撃を受ける。際限のない暗殺者の波に晒され、レナを守りながら立ち回るベートは本来の力を発揮できずにいた。相手の得物は掠っただけで呪いを打ち込む呪道具の武器。加えてステイタスの異常を引き起こす異常魔法(アンチ・ステイタス)までがベートを狙い、苦戦するベートを見て後悔を募らせるレナ。自分が弱いから、ベート・ローガの足を引っ張っている。ああ、言われた通りだったなぁ。後悔しかないや、と。だからレナは言う。

「ベート・ローガ…ごめんね。でも、私がいなければ…ベート・ローガは強いもんね?」

ベートは心の中で叫ぶ。待て。ふざけんな。何を血迷ってやがる。動くんじゃねぇ。行くんじゃねぇ。ここにいろ。

(てめぇは、俺の側にいろーー)

雑魚は引っ込んでろ。足手まといは失せろ。かつて彼が口にし続けて来たその罵倒と、正反対の声を胸の内に浮かべ、しかしそれに気づかないベート。レナはかつてのリーネと同じように、目尻から涙を零しながら

「ベート・ローガ、勝ってね?ーー死なないで」

ベートに背を向け走り出す。狼人の喉が叫喚する。

「ーーレナァ‼︎」

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よりにもよって、こんな時に、初めて彼女の名前を呼ぶなんて。

まるでベートが主人公である。しかし主人公が見初めたキャラクターならここで強力な助っ人が現れレナを助けてくれたであろう。そしてベートは決して主人公ではなかった。足止めを繰り返し挑発をやめないヴァレッタを咆哮を以って引き剥がし、レナの元へ駆けつけたベートが見たものは不治の呪詛を捻じ込まれたレナが血の海に沈んでいる光景であった。

ベートは、間に合わなかった。ベートは主人公ではなかった…。

LV6へと上り詰め、貴方の横に並び立つ、その約束を果たせなかったとレナは眦を下げながら謝る。

「あなたの、となり……並びたかった、なぁ…」

息を吐ききった少女はそれ以上、何かを言う事はなかったのだ。

ベートは泣かない。ベートは鳴かない。ベートは啼かない。ベートは哭かない。ベートは駆けつけたアイズとレナのかつての仲間、アイシャ・ベルカに向かって酷薄に笑ってみせる。雑魚が勝手に逃げ出しただけだ。かかずらってられるかよ。自業自得だ、と。酷薄に、笑って、嗤って、嘲笑ってみせたつもりだった。それに激昂しようとしたアイシャはしかしベートの表情を見ると辛そうな顔をして拳をおさめた。ベートはわからない。何故、そんな目で俺を見る。俺は、嗤っているだろう?軽蔑の表情を、ちゃんと浮かべているだろう?だったらその表情はなんなんだ。とベートは疑問する。きっとそれは、今際の際のリーネ・アルシェに見せた表情と同じもので、彼に恋慕した少女が安心して、微笑んで逝く事の出来る表情で。ベートの頬に刻まれた牙は、きっとその身を裂くように歪んで。

〇恐らくベートは何度誰かを見送っても、その痛みを克服する事は全く出来ていないのだ。痛みを悼みにすり替えて、静かに祈る事が、出来ないのだ。ベートは全てを傷として、1人その背中に背負っているのだ。

私としてもお気に入りの可愛いキャラクターが退場してしまって、相当ショックを受けた。直接手を下したのはヴァレッタではないが、まるでベートが乗り移ったかのような荒々しさを以って内心で彼女を痛罵したほどである。

 

✴︎ベート・ローガの牙と傷

ベートは咆哮した。ベートの咆哮は「誓い」なんだそうだ。ベートは常々言っている。「吠える事もできねぇなら戦場に立つんじゃねぇ。立った以上は吠えてみせろ」と。ベートは吠える。ベートは誓う。レナを奪った闇派閥を、暗殺者集団を、タナトス・ファミリアのヴァレッタを狩り尽くす事を。有象無象を蹴散らし、ヴァレッタに誘導されている事を承知で、イシュタル・ファミリアの大規模地下空間に辿り着くベート。策も謀も罠も全て踏み越えて噛み砕くとばかりに無策な突入をした彼は「絡め取られた」。ヴァレッタの結界魔法「シャルドー」。効果は条件行動分の拘束累乗。特定の人間が動けば動くほど見えない糸に絡め取られて行く。拘束され、砲撃を撃ち込まれ続けるベートは詠唱した。ベートは忘れないのだ。強者たるベートだけは忘れられないのだ。弱者の咆哮と涙を傷と背負ったベートは絶対に、それを忘れられてはならないのだ。

「【戒められし、悪狼(フロス)の王ーー】」

ベートは前衛特化の完全な物理攻撃型。死んでも使うまいと心に決めていた魔法を、己の我儘の楔から解き放つ。

「【一傷、拘束(ゲルギア)。二傷、痛叫(ギオル)。三傷、打杭(セビテ)。飢えなる涎(ぜん)が唯一の希望。川を築き、血潮と交ざり、涙を洗え】」

魔法とは、術者本人の深層を反映して発現する。だからベートはこの魔法が嫌いだった。大嫌いだった。

「【癒さぬ傷よ、忘れるな。この怒りと憎悪、汝の惰弱と汝の烈火。世界(すべて)を憎み、摂理(すべて)を認め、涙(すべて)を枯らせ。傷を牙に、慟哭(こえ)を猛哮(たけび)にーー喪いし血肉(ともがら)を力に】」

ベートの深層はベートの弱さを曝け出すのだ。目を背け続けているその痛みに気づかされてしまうのだ。ベートはこの魔法が大嫌いだ。自分の「牙」が「傷」だと云う事実が、突きつけられてしまうから。だからベートはこの魔法が大っ嫌いだ。

「【解き放たれる縛鎖、轟く天叫。怒りの系譜よ、この身の代わりに月を喰らえ、数多を飲み干せ。その炎牙(きば)をもってーー平らげろ】」

解放する。

「【ハティ】」

閃光と熱波が、世界を灼いた。

ベートの魔法は魔力吸収、そして損傷吸収。自らが傷つけば傷つくほど攻撃力が際限なく上がって行く、自罰的にも程がある魔法である。四肢に焔を宿す、炎狼の顎門の如きその魔法は瞬く間に暗殺者集団を焼き、ヴァレッタを哀れな灰燼へと変える。

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狼が吠える。それは天に捧げる鎮魂の歌のように響いて消えた。

〇ベートのあまりにも自罰的な魔法に言葉を失った。被弾により威力が上がり続けると云う性質は確かに場合によってはロマンが溢れる。しかしベートの背景を知って見るこの魔法はあまりにも悲しい。

それはそうとベートは自らの魔法を嫌っていたが故に魔力にステイタスが一切振られていない筈だ。ダンまち世界の魔法は基本的に二つに大別され、効力が高くない代わりに詠唱が短く取り回しのし易い短文詠唱と圧倒的な効力と引き換えに莫大な詠唱量を必要とする長文詠唱に分類できる。例外はあれど基本的に魔法の威力は詠唱の分量に比例し、ベートの「ハティ」は明らかに後者である。その詠唱の長さゆえに鍛えていないベートの魔力でも最大限の結果が返ってきたのかも知れない。

 

✴︎やっほー、ベート・ローガー

ベート・ローガは消沈していた。それはそれは分かりやすく黄昏ていた。本人に聞いたら絶対に、レナが居なくなったからだ、とは言わないであろう。だが、自らの弱さに後悔の念を抱いているのは確かだ。頬の傷は幻痛を生み、幻の血潮がこぼれ落ち続けている。二日間。二日間本拠へと帰って来なかったベートを見つけたアイズは、彼に尋ねる。

「ベートさんはどうして人を見下すのか、どうして強くなろうとするのか」

教えて欲しい、と。かつて蹂躙された妹を思い起こさせる表情で、かつてダンジョンに飲まれた彼女のような眼差しで、そして幼馴染と同じ金の髪を夕日に輝かせるアイズの前で、ベートは誤魔化すことも嘘を吐くことも出来なくなった。ベートは言う。

「雑魚が嫌いだからだ」

と。それだけですか?と問いすがるアイズにベートは言葉を重ねる。

「雑魚のみっともねぇ姿を目にしたくもねぇからだ」

「雑魚の泣き言を聞くと虫唾が走るからだ」

それでも問いすがるアイズに、ベートは我慢ならないように叫ぶ。

「弱え連中を貶すのは強え奴の役目だ!俺等がしなけりゃあ、誰がするってんだ!でなけりゃあ勘違い野郎どもが益々増えやがる!冗談じゃねえ!弱ぇヤツは戦場に出てくるな!弱ぇ女は巣に引っ込んでろ!身の程を知りやがれ!ことあるごとに泣き喚きやがって、苛つくんだよ‼︎もやもやしやがる‼︎雑魚が目の前で野垂れ死ぬのはもう御免なんだ‼︎」

吠える。

「もう、誰も哭くんじゃねえ‼︎」

ベートが肩で息をついた瞬間、ベートの知覚範囲外ギリギリからロキ・ファミリアの面々が顔を出した。ヒリュテ姉妹が、レフィーヤが、ガレス、リヴェリア、フィンまでが、ぞろぞろと顔を出した。ロキ・ファミリアの全員が、ベートの告白を聞いていたのだ。やいのやいのとからかわれ、あんまりのことにブチ切れるベート。騒がしくも賑やかで暖かいロキ・ファミリアがようやく、帰ってきた。

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そんな中、暗殺者集団に襲われていたアマゾネス達をディアンケヒト・ファミリアの【戦場の聖女(デア・セイント)】アミッド・テアサナーレへの治癒へと渡りをつけていたリヴェリアが、言いにくそうに口を開いた。どうやらレナ・タリーの事らしい。聞きたくもないベートはリヴェリアの話を遮るが、

「いぇーい」

ひょい、と

「やっほー、ベート・ローガー」

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レナ・タリーが顔を出した。硬直したベートにリヴェリアはいつになくバツが悪そうに顛末を話した。曰くアミッドによる対呪詛薬は完成していた事、曰く数が限られていたためかつレナの容体が予断を許さず誰にも話してなかった事、曰く暗殺者集団を欺くためにアマゾネス達は皆死んだことにして匿っていたこと…。相当申し訳ないのかやたらと弁明口調のリヴェリアを放置し、ベートはレナに歩みよる。次の瞬間三度目の腹パンを喰らってぶっ倒れたアマゾネスの少女が恍惚の表情で涎を垂らして宣うは

「ふへっ、ふへへへへっ…!またお腹にいいのもらっちゃったぁ…!これもう妊娠確実だよぉ…!」

心配して歩み寄ったティオナを速攻でドン引きさせる通常運転のレナであった。アマゾネス再びである。

ツンデレベートさんちぃーーーーっす‼ラウルは大概調子に乗りすぎであるが、このツンデレベートさん、レナの事をしこたまにぼこぼこにしているのだ。流石にちょっとやりすぎな気もするが本人が幸せそうなのでまぁ良いのであろう。愛の形も様々である。

 

✴︎ベート・ローガぁー!だぁーい好きぃー‼︎

アマゾネス達が死んだことになっていたため同胞のサミラが急いで用意した暮石は結果として殆ど不要になった。救えなかったアマゾネスもいたが、多くがアミッドの秘薬により呪詛から解放されたのだ。生きている人間の暮石を放置しておくわけにもいかず、撤去作業を行っていたアイシャがレナの墓の前で唐突に笑い出す。何事かと真新しい自分の暮石を覗き込んだレナは固まった。

ミオソティスの花束が、そこに置かれていたのである。

ミオソティスがレナの好きな花であると知っているのはここにいるアイシャともう1人しかいない。アイシャでないとするならば、レナが死んでしまったと信じてそこに花を供えた人間は…。

感極まったレナは、その花束と同じ色をした空へと、歓喜の声を打ち上げるのだ。

「ベート・ローガぁー!だぁーい好きぃー‼︎」

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〇素晴らしきおさげメガネちゃんが死んで相当ショックを受けていたわけだが、その上素晴らしい褐色ドМ子ちゃんまで死んでしまったら僕まで死んでしまいそうだったので本当に良かった。とは言えあとがきを参照するにレナが死を回避したのは北村編集長の猛説得あっての事らしいので少なくとも初期プロットではレナ死亡ENDであったわけだ。鬼、悪魔、藤ノとはまったくこのことである。北村編集長マジGJ。

散々散々ベート・ローガの物語をまとめ続け、そこに感想を張り付けているとなんだが自分が超熱心なベートフォロワーになった気がするが、私はレナちゃんが超好きだったためにこれを書き始めたのだ。その結果レナちゃんがベート大好きだったがために最終的にこんなことになっているわけで、私がベートに腹パンされたいほど愛してるとか、そう云うことではない。めちゃくちゃカッコよくて孤高で悲しいやつで幸せになって欲しいとは思っているけれど。願わくば彼の笑顔をその隣で引き出すのが天真爛漫で褐色ドМなアマゾネスの少女でありますように…。